代表メッセージ Message from President
挑戦を続ける企業文化と、
選ばれ続ける存在であるために。
代表取締役
木村 寿利
鋳造業の革命児を目指して。
2016年、木村鋳造所は経営理念を「私たちは鋳造の革命児となり、産業基盤を支える素形材を世界に提供し、絶えず社会に貢献します。」へと刷新しました。2008年のリーマンショック以降、日本の鋳造業界は大きな転換期を迎えました。国内生産量は550万トンから300万トンまで落ち込み、現在も370〜380万トン前後で推移しています。この厳しい環境の中で生き残るには、常に変革し続ける必要があると考えたのです。「鋳造業の革命児」という言葉は、先代社長である父・木村博彦の口癖でもありました。その思いを受け継ぎ、それまでの中心事業であったフルモールド鋳造法だけでなく、3Dプリンターを活用した新しい鋳造プロセスの開発など、より広い視野で技術革新に取り組んでいます。
やらないことを決める経営。
木村鋳造所は「やらないこと」を決めて経営しています。株式上場しない、ITを駆使した鋳造技術から脱線しない。そして2016年まで掲げていた海外進出しないという制限は撤廃し、3Dプリンター技術を携えてアメリカに進出。現地の鋳造協会からベストプラント賞を受賞しました。重要なのは、中心に常に「ITを駆使した鋳造技術」があることです。この核から派生する限り、どんな挑戦も可能です。キムラデザインワークスで手がける発泡スチロール事業も、フルモールド鋳造法で培った模型技術の転用。すべては鋳造技術という幹から伸びた枝葉なのです。真ん中に核を決めて、そこから派生する限りは自由に展開できる。囲いをつくらず、スパイラルアップしながら事業領域を拡大していく。そうすることで、誰もがチャンスを掴める風土が生まれています。
サイバー空間を活用する、
未来のものづくりへ。
これからの10年、20年先、ものづくりの世界は劇的に変わっていくでしょう。私たちが注目しているのは、CPS(サイバーフィジカルシステム)です。仮想空間でシミュレーションを重ね、完璧な製造プロセスを構築してから現実世界で実行する。優秀な技術者の知見をフロントローディング化し、問題を未然に防ぐ。これこそが次世代のものづくりの姿です。現在取り組んでいる新規事業も順調です。医療・生活インフラ・航空宇宙分野への展開、そしてギガキャストに代表される自動車産業の変革への対応。従来120程度の部品を溶接していた自動車の内部構造部品を一体型で成形する新技術に対し、私たちは試作段階で素材メーカーとして貢献できると考えています。すべては「ITを基軸とした鋳造技術」という核から生まれた挑戦です。私たちは枠にとらわれることなく、スパイラルアップしながら事業領域を拡大していきます。
お互いに選び、選ばれる企業へ。
2040年までの長期計画で掲げているのは「お互いに選び、選ばれる企業となる」というビジョンです。お客様に選ばれるだけでなく、私たちもパートナーを選ぶ。社員に選ばれる経営者であり、経営者が誇れる社員である。すべてのステークホルダーと相互に選び合える関係を築くことが、持続的な成長の源泉だと信じています。木村鋳造所は、日本になければならない企業です。すべての産業の根幹を支える鋳物を提供する責任があります。しかし同時に、社員一人ひとりがワクワクしながら働ける場所でありたい。自由な発想でチャレンジでき、失敗を恐れず挑戦できる環境で、次世代の鋳造技術を担う人材と共に、世界の人々の豊かな生活に貢献していきたいと考えています。入社後半年間の充実した研修があり、文系・理系を問わず成長できる土壌があります。大切なのは「この業界で頑張ってみよう」「楽しく挑戦しよう」という気持ち。年齢も経歴も関係なく、共に働く仲間として歓迎します。ぜひ、私たちと一緒に鋳造業の革命児として、新しい価値を創造していきませんか。
代表取締役 木村 寿利